通信制大学コラム

通信制大学コラム

通信制大学の卒業は難しいって本当?
就職には違いがでる?卒業までのプロセスと就職活動

通信制大学は、一般的な通学型の大学に比べて卒業が難しいと聞き、不安に感じる方もいるでしょう。実際のところ、通信制大学の卒業は本当に難しいのでしょうか。また、就職に違いがでるのかも気になりますよね。そこで今回は、通信制大学の卒業がなぜ難しいと言われるのか、その理由や、就職活動への影響についてご紹介します。

通信制大学の入学から卒業までのプロセス

通信制大学も通学型の大学と同様に、正科生として卒業すれば大卒資格となります。卒業までのプロセスは、以下のとおりです。

  • 授業や自主学修で学ぶ
  • それぞれの科目で出される課題に取り組む
  • 卒業に必要な単位を修得する

このプロセスだけをみると、通信制大学も通学型の大学もさほど変わりはないと思われるでしょう。勉強をして課題をこなし、単位を修得していくという流れは、どの大学を選んでも基本的に同じです。

通信制大学と通学型の大学との学修方法の違い

しかし、通信制大学と通学型の大学とでは、学修の進め方に大きな違いがあります。通学型の大学は、キャンパスに通うなどして授業を受けるのが中心となりますが、通信制大学の場合は時間や場所に縛られず基本的に自主学修がメインです。

通信制大学の場合、テキストを主に活用して自主学修する大学だけでなく、オンラインの授業を行う大学、動画で授業を収録し配信している大学などさまざまです。

ネットの大学®️managaraでの学修方法

ネットの大学®️managaraの場合、映像講義での学修がメインとなります。テキストを黙々と読み進めるよりも、理解しやすい・楽しいと感じる方が多いでしょう。授業は1回10分~20分程度に分割されているため、ちょっとした隙間時間でも学修しやすい工夫がとられています。1日のうち数回に分けて学修を進める人もいれば、「今日は学ぶ日」と決めて数コマを集中的にこなしていく人もいて、ライフスタイルに合わせて学びやすい点も特徴です。

ネットの大学 managaraでの学修スタイル例

 

もちろん、映像講義ばかりではありません。卒業後に社会で実践できるように、学生同士のディスカッション、グループ学習なども行っています。

通信制大学の卒業が難しいと言われる理由

通信制大学の卒業率 (文部科学省 学校基本調査 2011~2020年度 調べ)

通信制大学の卒業率は、通学型の大学に比べると確かに低いです。しかし、決して卒業が難しいわけではありません。コツコツと学修を積み重ねていけば、きちんと卒業することは可能で、通学型の大学よりも試験や課題が難しいというわけではないため、安心してください。

では、なぜ通信制大学の卒業率は通学型に比べて低いのでしょうか。考えられる理由をいくつか見てみましょう。

自主学修がメインとなりモチベーションが維持しにくい

通信制大学の学生は、1人で学修する時間がどうしても長くなります。通学型の大学のように、同年代の学友と肩を並べて対面で勉強する機会は少ないです。

ライバルのような他者の存在があるからこそ頑張れるという方にとっては、モチベーションを維持しにくく、やる気が起きなかったりついつい学修を後回しにしてしまったりして、おろそかになってしまうこともあるようです。

一度後回しにしてしまった学修を、意欲だけで取り戻すのはなかなか難しいこともあります。みるみるうちに、受けるべき授業や課題が溜まり、間に合わなくなってしまう可能性があります。

ネットの大学 managaraでの学部の学びは、オンラインで卒業までたどり着けるシステムですが、学生同士が交流できる場が豊富です。「通信制大学でも同級生や先輩と交流を図りたい」と思っている方も大丈夫。オンラインで参加できるサークル活動やイベント、共通のコミュニケーションツール等を通じて気の合う友人を見つけることも可能です。学生や教員、サポートセンタースタッフに直接会えるオフライン交流会もあります。

ハロウィンに行われた学生有志によるオンラインイベントの様子
第一学院 managaraBASE梅田で行われたオフライン交流会の様子

学力が追い付かず学修についていけないことがある

通信制大学への入学は、学力試験を設けず書類審査のみで通過できるところが多いです。これは多くの方が学びやすいというメリットではありますが、自分の学力に合う大学かどうか判断する上では難しく、授業についていけない学生も出てくることも原因の1つです。

入学は簡単でも、通信制大学で学ぶ内容は専門的なことも多いです。学ぶ意欲が十分にあっても、理解するまでに時間がかかったり、課題をこなすことが難しくなったりする可能性もあります。

通信制大学という特性上、授業で分からないことをその場で教員に質問したり、学友に教えてもらったりすることは難しいということも考えられます。言い換えれば、学習サポートが充実している通信制大学なら、授業の内容も理解しやすく効率的に学んでいけるということです。

ネットの大学 managaraの場合、教員やスタッフへの質問は、原則翌稼働日中(土日祝除く)に対応できる体制を整えています。授業で分からなかった部分を、分からないまま放置することなく確実に理解しながら進めることが可能です。いつでも質問できるという安心感が、学修意欲をさらに高めてくれるでしょう。

レポート課題の提出等と私生活の両立には努力も必要

通信制大学の学生は、仕事やアルバイトをしながら、旅行をしながら、スポーツや芸能活動をしながらなど、幅広いバックグラウンドを持っています。自由に学ぶ時間を決めやすいという点はとても便利で、ライフスタイルに合った学修方法が選べる自由度の高さは魅力です。

しかし、学修に使う時間と私生活の時間のバランスを考える必要は出てきます。通学型の大学のように、決まった場所・決まった時間に勉強することがない分、自分で調節する必要があります。

これには努力も必要で、特に小テストや課題、レポートの提出などは学修の理解度をはかるために多くの通信制大学が取り入れており、着々とこなしていくしかありません。

ネットの大学 managaraの学生は、マイページで履修状況がすぐに確認でき、卒業要件を満たすまでにあとどのくらい学修が必要なのか簡単に把握することが可能です。達成度が目に見えて分かると励みになり、時には良い意味でのプレッシャーにもなり、「頑張ろう」という意欲もわいてくるでしょう。

人によっては通信制大学の方が向いている場合もある

卒業率が低いと聞くと、通信制大学への入学に不安をおぼえるかもしれません。しかし、人によってはむしろ通信制大学の方が学びやすい・向いていると感じるケースもあります。

コツコツと学習することが苦にならなかったり、大学で過ごす時間以外にも大切にしたいことがあったり、学費を自分で溜めたかったりなど、通信制大学を選ぶ理由は人それぞれです。

就職に違いがでるって本当?

通信制大学の卒業者という理由で、就職に不利になることは基本的にありません。卒業すれば大卒資格が取得できるため、大卒限定の募集先にもエントリー可能です。

通信制大学は学歴になる

通信制大学を卒業すると、大卒として認められます。しかし、世間では「通信制大学は学歴にならない」と誤解されることがあるのも事実です。

それは、通信制大学が正科生以外の受け入れも行っていることが関係しているのかもしれません。大卒資格が得られるのは、正科生のみです。正科生は、4年生大学の卒業資格・学士の学位を目指すものですが、その他にも特修生や科目等履修生といった形で学ぶ方もいます。

特修生や科目等履修生の場合、大卒資格は得られません。こうした複雑な履修形態が、「大卒資格はもらえない」と勘違いを招く原因だと考えられます。

ネットの大学 managaraに参画している大学(新潟産業大学・宮崎国際大学)は、文部科学省に認可されている大学です。もちろん、卒業すると大卒資格が得られます。

一部の人からは正当に理解されていない現状も

残念ながら、通信制大学で学ぶ学生は通学型の大学に比べると少ないこともあり、情報が少なく誤解している人もいるのが現状です。

就職希望先の面接官においても、通信制大学に関する正しい知識を持っておらず、偏ったイメージだけで判断されてしまう可能性もあるかもしれません。しかしこれは、あくまでも一例です。通信制大学についてよく知り、卒業にたどり着くまでに相当の努力が必要だということを理解している面接官もたくさんいます。

通信制大学だからこそできるアピールを

通信制大学の学生は、通学型の大学生にはできない方法で自身のアピールを行うことが可能です。

例えば、セルフマネジメントのスキルです。通信制大学の場合、自分で単位取得までの計画を行い、勉強する時間を確保し、テスト対策を行っていくといった一連の行動の積み重ねによって卒業にたどり着くことができます。これには強い意思と継続力、正しい判断力が必要で、こうした能力は社会人になってからも大いに役立ちます。

面接官の中には、通信制大学についてあまりよく知らない人もいます。簡潔に分かりやすく、通信制大学について伝え、どのように工夫して卒業までの単位取得に向けて行動してきたかを自身のアピールができるよう整理しておくと良いでしょう。

通信制大学生の就職活動

通信制大学の場合、どこまで就職サポートが受けられるのか気になりますよね。

通学型の大学の場合、その大学に近いエリアを中心にさまざまな企業の求人票が掲載され、面接指導等を受けることが可能です。

しかし、通信制大学の場合、全国各地に学生が点在し、基本的にキャンパスに通うこともないことから、通学型の大学と同じ内容の就職サポートは受けにくいかもしれません。

基本的に、通信制大学の学生が求人を探す手段は、大学が公開している求人票だけでなく、就職エージェントの活用や、居住地の近くで行われる就職説明会、求人サイトの利用などがあるでしょう。複数の手段を活用しながら、自分に合う企業を探していくこととなります。

ネットの大学 managaraは、就職サポートが充実している点も特徴です。インターンシップの検索や、求人票の閲覧、面接指導まですべてオンライン上で行うことができます。卒業までに就職先が見つからなくても大丈夫。卒業後も、就職サポートが継続して受けられる点は、ネットの大学 managaraの大きな魅力の1つです。

卒業・就職しやすい通信制大学を見つけるポイント

通信制大学の卒業や就職に不安を感じる方は、しっかりとしたサポートがあり学修を進めやすい通信制大学を選ぶことで不安を和らげることができます。具体的に、どのようなポイントを見れば良いのか解説します。

学修サポートが充実している

講義の内容やテキストの内容が理解できるかどうかは、その後の学ぶ意欲に大きく影響します。ある程度、自分で調べても理解できない部分は、気軽に教員に聞けるような大学がおすすめです。また、多様な授業形態で楽しく飽きさせない工夫をしている大学も良いでしょう。

スクーリングがない・行きやすい

スクーリングとは、カリキュラムの一部に通学を取り入れて、大学のキャンパスで対面授業を受けることを指します。スクーリングがあるかどうかは、大学により異なります。

スクーリングのある通信制大学数

スクーリングは、日頃経験できない対面授業が受けられるというメリットがありますが、一方で時間や旅費の確保が必要になるというデメリットもあります。遠方にある大学へスクーリングするとなると、それだけで費用負担は増します。スクーリングに通えず単位を落とす方も多いため、大学選びの段階で慎重に判断しましょう。

ネットの大学 managaraの場合、経済学部(新潟産業大学)ではスクーリングはありません。卒業までオンライン上で完結するため、全国各地どこにいても安心です。国際教養学部(宮崎国際大学)〈※設置認可申請中〉では、語学に関わる選択必修の科目において、4日間のスクーリングがあります。1~4年までの前後期いずれかに開講されますが、オンラインでの参加も可能となっています。

学生同士の交流がある

同じ大学に通う学生同士の交流の場があると、友達を見つけたり、有益なアドバイスがもらえたりといったメリットがあります。自分以外にも頑張っている人がいる、と実感できるだけで励みになるでしょう。

ネットの大学 managaraは、学生同士が関わり合える機会を多数提供しています。友達を見つけたい方、先輩のアドバイスを受けたい方、大学生活を存分に楽しみたい方は、仲間を見つけて一緒に頑張っていきましょう。

就職サポートがある

通信制大学の中には、就職サポートがないところもあります。卒業後の進路を考えるとき、1人で全て行うよりも、困った時にアドバイスがもらえる大学の方が心強いでしょう。

まとめ

通信制大学を卒業するには、努力も必要です。しかし、諦めずに着実に学修を積み重ねることができれば、決して困難な道のりではありません。学生同士や教員との関係性が希薄だというイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実際は離れた場所に居ながらも交流できる機会を作っている大学もあります。通信制大学生だからこそ必要となる努力を言葉にして伝えることができれば、就職活動時にも大いに役立つでしょう。